出世する人の会社の見切り方と退職方法

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出世する人の会社の見切り方と退職方法

若手のビジネスマンから頻度多く質問される内容が、会社の辞め方です。私はこういう場合、「出来る限り3年は同じ会社にいなさい」とアドバイスをしています。しかし、職場環境が悪く、所謂ブラック企業で、体調に支障をきたしている場合には、「退職届け」を即刻提出するようにアドバイスします。注:「退職願い」ではないですよ。

 

「キャリア」に関していえば、現職を辞め、同業種、またはこれまでのキャリア(自分の実績や身に付けたスキル)を有効に活用できる職種に転職する形になります。全く異なる業種への転職もありですが、これまでのキャリアを活かせない場合が多いので、ここでは無しとします。

このため、転職する形となるのですが、採用面接官は転職希望者の「スキル」や「実績」の他に「継続勤務年数」も必ず見ます。採用する側にとってみれば、その転職希望者が、「粘り強く会社に貢献できそうか」、「トレーニング等にかけたコストを回収できるか」、「採用してもまたすぐに辞めるような事態にならないか」も非常に重要なポイントになるからです。そして、同じ会社に「3年」継続勤務した勤務がある意味、心象としてのボーダーラインになります。2年では少ない印象を持ちます。

私は転職採用面接官の経験も長いので、よく「人材紹介会社」の担当と話すのですが、やはり、1-2年しては職を替え、履歴書や職務経歴書が企業名で溢れかえる人がいるようです。そういう人は、30代、40代になったらやはりどの企業も採用したがりません。いわゆる「ジョブホッパー」という人種になります。私も人材紹介会社にジョブホッパーは紹介しないでくれと念を押しています。

出世する人の履歴書は非常にきれいです。新卒入社で5年勤務し、次にその業界をリードする企業に転職して3年。今は自分の経験と実績を活かして、上位サービスを提供する企業で管理職採用を探している。こういう履歴書を持っているのが出世する人です。

このため、上述したとおり、単純に次のキャリアを探したいのであれば、「3年は現職に留まるよう」アドバイスするのです。

 

次に所謂ブラック企業に勤めていて、退職を希望しているパターン。

出世する人であれば、自分の所属する会社の環境が劣悪の部類に入るかどうかは、他企業と比較しすぐに判断します。仮にブラック企業であれば、そこに居座る必要はありません。なぜなら、その環境で出世しても意味が無いからです。ブラック企業で出世して管理職になった場合には、あなたは中間管理職として、もっと酷い仕打ちを自分の部下に命じなければならないでしょう。これは悪循環です。

話を戻します。このため、私はブラック企業と判断できる企業に勤務している相談者には、「家に帰ったらすぐに退職届けを書くよう」アドバイスをしています。出世する人は己の出世の資本は自分の身体、健康だということをよく知っています。身体を壊しては、自身の人生が台無しになり、出世する意味がなくなるからです。あなたの人生を豊かにするための出世だ。ということを忘れてはなりません。

そして、これもまた良く聞くのですが、上司が「退職願い」を受け取ってくれず、退職できない。というパターンです。

私自身もこの手のブラック企業には非常に憤りを感じるのですが、基本的に労働者は退職することは「自由」です。退職は受理されるものではなく、労働者が決定するものです。会社の決まりとして、受理されないと退職できないといった決まりを作っている企業もあるようですが、これは労働基準法違反です。全く「無効」なので安心してください。そして、退職願いが受理されないなら、「退職届」を内容証明郵便で会社の代表者に送ればよいのです。民法では「雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」ことが規定されいますので、なんら問題は無いのです。

実際に過剰なストレスで身体を壊しかけていた相談者は、会社に持ち込んでいた私物をじょじょに家に持ち帰り、もう会社に行かなくてもいい状況を作り出した上で、「退職届け」を内容証明郵便で送りました。そして翌日会社に連絡を入れ、体調不良で家から一歩も動けない状況になったと申告し、1週間それを続け、見事退職を勝ち取っています。出世する人は、自分が働くべき企業、胸を張って誇れる企業を見つける術も身に付けていく必要があります。