転職時に外資系を薦める理由

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転職時に外資系を薦める理由

転職を「給与」面で検討相談されたときに、私は必ず「外資系」の選択肢を強調します。これには理由があって、特にIT系エンジニアの「価値」が日米間では大きな差があることがわかっているからです。

 

ここでいう「価値」は「仕事の品質」という意味ではなくて、「給料」を示しています。

 

  • 日本国内企業のIT系エンジニア年収 平均460万円
  • 米国外資系企業のIT系エンジニア年収 平均720万円

 

なぜこのような価格差が生まれるのでしょうか?これは日米間の「SIer」の企業規模に解を求めることができると個人的に考えております。

SIer(システムインテグレーター):

日本の情報システムにおけるシステムインテグレーターとは、情報システムの開発において、コンサルティングから設計、開発、運用・保守・管理までを一括請負する情報通信企業である。

(wikipediaより抜粋)システムインテグレーター

上述の抜粋のとおり、日本ではシステムの開発・運用はSIerに外部受注するケースが非常に多く、それに比較し、米国ではSIerに頼らずに内製でシステム開発・運用を実施する傾向にあります。

日本では、終身雇用制度の名残から、エンジニアを含めた社員を長く雇用する形態にあり、新たにシステムの開発を実施する場合には、それに応じたITエンジニアのリソース(コスト)を確保する必要があります。このため、社員として雇うよりも短期的なリソースの確保という観点でSIerの存在が喜ばれるのです。

一方で米国では、短期スパンでの採用が普通であるため、新システム開発プロジェクトにのみ従事する形で、採用・雇用を実施するため、企業は必要なときに必要なだけ、リソースを確保できるという訳です。もちろん、期間が決まっていますので、経営者は新システムの開発には優秀なエンジニアを高価な給料で雇いいれる方策をとり、新システム開発の成功に十分に準備する傾向にあります。

この「雇用の流動性」ともいえる社会的な文化の違いが、日系(国内)企業と外資系企業のITエンジニアの給与差に影響していると考えます。

 

上述の理由より、エンジニア系の転職を考えているのであれば、国内企業だけに捉われるのではなく、積極的に給与水準の高い外資系企業も検討する必要があることがわかりますよね。現在では多くの外資系企業が日本国内で事業を展開していますので、仮に英語が喋れなかったとしても、採用の可能性は十分にあると思います。ぜひ、転職する際には国内外問わず、多くの企業を検討するようにしてみてください。