評価とは何か?

「評価」とは一定期間における自分の仕事に対するパフォーマンスに対して下されるものです。一般的な会社ではこの評価が高ければ、昇進・昇格する可能性が高まり、逆に低ければ、給与やタイトルは現状維持、ひどい場合は解雇に至る可能性もあります。なぜなら「評価」は会社全体の「稼ぎ」や「目指すべき目標」にどれ位あなたが「貢献」できたか、を表すものであるからです。

会社全体の稼ぎに大きく貢献した「評価」の高い社員は、当然給料もあがりますし、会社にとって必要な存在になるわけですから、課長や部長などの管理職に昇格する可能性もでてきます。

 

一般的に「評価」は以下の計算式で表されます。

 

・ KPI+アルファ

 

KPIとはKey Performance Indicatorの略で、日本語では「重要業績指標」などと訳されるようですが、ここ説明するKPIを簡単に言うと、「具体的な目標値に対するあなたの成果」となります。
例えば、月100件の案件受注が必要なKPIに対して、あなたが80件しか案件受注できないかったら、KPIは80%になります。このようなKPIは多くの企業の場合、年初に「目標設定」されますよね。
次のアルファは多くの場合、「勤務態度」であったり、「目立った実績」であったり、「上司からのウケ」であったりと、端的に言うと直接的に業務・業績に関係の薄い「評価者の心象」に依存されます。

 

 仕事に対する姿勢に追加すべきマインド(考え方)

上述のとおり、会社の稼ぎに貢献できていない、貢献していないと「みなされた」社員は、高い「評価」は与えられず、給料は据え置き、昇進は見込めません。

 

サボりがちに仕事をしている社員や、やる気が無い社員に対して低い「評価」が与えられるのは、当然のことです。しかしながら問題は、一生懸命に仕事をしているにも関わらず、貢献していないと「みなされる」社員です。これは当事者としては堪りません。誰よりもマジメに真剣に働いているにも関わらず、ヘラヘラ仕事をしているあいつと同じ評価なんて!こんな会社やってられるか!
そんな気持ちが沸き起こり、仕事に対する意欲は下がり、怒りや絶望感で集中力が無くなり、ケアレスミスも増えて、あなたのキャリアにとっての悪循環が始まります。

 

・・・私にも同じ経験がありますので、気持ちは良くわかります。でもこれ、実は明確な理由があるのです。

 

それは、評価する人間にあなたの仕事ぶり、パフォーマンスが、「正しく見えてない」から。言い方を変えて少しあなたに対して厳しめに言うのであれば、あなたが「結果を見せる」努力をしていないから。です。

 

評価者・上司はあなたが思っている程、有能ではありません。一人ひとりの社員の働きぶりをつぶさに観察して、その仕事ぶりの積み重ねを1年間記憶し、他者と比較し正しく評価する。これが理想の管理者像なのかもしれませんが、現実的にそれが出来ている上司はほとんどいません。これは現実です。

 

ではどうすれば良いのか?

もしあなたのマインド(考え方)が、「自分は自分の仕事を一生懸命こなし、常に120%の能力を発揮することに集中すればよいのだ」と考えているのであれば、まずそのマインドを変えてください。

 

いや、変えるというよりは、「追加」してもらう方が良いかもしれません、上述の「一生懸命仕事に励む姿勢」は社会人においての基本ですから。そして「追加」すべきは以下のような「部門全体、いや、会社全体を俯瞰」した項目になります。

 

・会社や部門はどの方向に進もうとしているのか
・会社や部門の目的を進捗させるには自分は自分の仕事でどのような成果をだせばよいのか
・自分の仕事以外で、会社や部門の目指す方向性に貢献できることはなにか

 

なぜ上述のマインドを追加する必要があるのでしょうか?
理由はシンプルです。このマインドは「あなたが仕事をする」動機となるためです。

 

例えば上司から「最近仕事どう?」と聞かれた場合でも、いつものあなたは、「先日言われた件は明日終わります。納期には間に合います」と、「命じられた仕事」の進捗を伝えていたでしょう。しかしマインドが追加された今であれば、「部全体では進捗が遅れているProjectがあるようです。新人のAさんを集中的にフォローしますね」とか「部全体では、最近案件が減少傾向にあるので、営業支援が必要です。販促用の資料の作成を考えています」というような発言が追加されるはずです。

 

これらマインドを追加することにより、あなたは自分のKPIを超えたところで、会社全体の「稼ぎ」や「目指すべき目標」が理解できていて、それに向けて「貢献」しようとする姿勢を「見せる」ことが出来るようになるのです。そして、この「見せる」ことができた、会社全体の「稼ぎ」や「目指すべき目標」に対しての社会人の働きぶりこそが、冒頭で説明したとおり、会社における「評価」のベース(基本理念)なのです。

 

 ロジカルシンキングを使用して「結果を見せる」

ここまでの説明で、あなたの目的である「評価を上げる」ための情報がある程度そろってきましたね。

評価を上げるためには以下が必要であることがわかりました。

 

・ 「KPI」を向上させる必要がある。
・ 「評価者・上司の心象」を向上させる必要がある。

 

最初の「KPI」を向上させるためには、日々の決められた仕事を確実にこなす他ありません。なぜならKPIは数値化されているハズなので、そこに対してあなたの成果は増減しないはずです。

 

そして次の要素「評価者・上司の心象」は、「追加」されたあなたのビジネスに対するマインドで大きく向上します。なぜならそのマインドは会社における「評価」の理念に通じているからです。

 

ただし、いかに正しいマインドを持ったとしても、アプローチを誤れば、「何も会社の事がわかってない奴」になってしまったり、「口だけ番長」のレッテルを貼られてしまう危険性もはらんでおります。

 

正しく「会社や部門の方向性を理解」し、あなたが「評価」を向上させるためにとるべき内容を「戦略」と「アクション」にカテゴライズ(仕分け)し、漏れなく効果的に実践していきましょう。
あなたの「評価」はロジカルシンキングを使用した「結果を見せる」技術で必ず向上します。


次のページ

(3)ロジカルシンキング|結果見せる技術 日々の業務に使えるロジカルシンキング
– MECE (グループ/カテゴリ仕分け)


 関連記事:

(1) ロジカルシンキングを使った「結果を見せる」技術 とは
(2)ロジカルシンキング|結果見せる技術 「評価」とは何か
(3)ロジカルシンキング|結果見せる技術 日々の業務に使えるロジカルシンキング
– MECE (グループ/カテゴリ仕分け)

(4)ロジカルシンキング|結果見せる技術 日々の業務に使えるロジカルシンキング
– ピラミッドストラクチャー


 厳選記事:

転職に失敗しないキャリアプランの作り方